生まれ育った東京・下町葛飾区で開業中の税理士です。最寄りの駅はJR・京成ともに金町駅。都立水元公園とは目と鼻の先の静寂な環境に事務所を構えて、法人設立、節税対策、労務管理、資金繰りや記帳代行、所得税・法人税・消費税・相続税申告書作成業務、その他各種税務相談にも応じています。
サイトTOP サイトマップ お問い合せフォーム
消費税の納税義務者
消費税とは、一部の例外を除き、日本国内において、事業者(法人又は個人事業主)から物やサービスの提供を受けた場合に発生する間接税のことを言います。
一般消費者の立場としては、事業者から個々の商品を購入する際に消費税を支払っています。事業者側でも同様に個々の商品を購入した際に消費税を支払っています。
消費税の仕組みは、簡単にいえば上記事業者を納税義務者として、一般消費者から預かった消費税と、事業者自身が支払った消費税との差額を納付又は還付する仕組みです。
例えば売上のすべてに対して消費税を預かっていて、その預かった消費税が100万円、支払った消費税が50万円なら、差額の50万円を納めます。
さて、この消費税の納税義務者についてですが、事業者となった者は必ず消費税を納めなければならないのか?というと、原理原則ではそうですが実務運用上ではそうではありません。納めなければならないケースは色々とあるので、ここでは納めなくて良い事例についてのみ列挙しておきます。
- 初めて事業を営む個人事業者について、開業年とその翌年
- 法人出資による親子関係のない新設法人で、かつ、資本金1千万円未満、並びに、開業日から2年以内に終了する事業年度
- 上記1、2について、対象年(事業年度)の前々年(事業年度)の課税売上高が1千万円以下であるその年(事業年度)
※事業者自らが消費税を納めることを選択した場合を除く。
いったん納税義務者の立場となったら、預かったものの総額から、支払ったものを総額を差引いて納めるだけと、非常に単純明快のように見えますが、なかなかどうしてこれが結構複雑です。
消費税を含むものと、含まないものの分類
消費税計算を複雑にしているものの一つが、事業者側では帳簿上、消費税を含むものと、含まないものとに分類をして記帳しなければならないことがまず挙げられます。勘定科目で機械的に分類が出来れば良いのですが、当税理士事務所でも取引内容についての詳細を調べなければ判断に迷うものも中にはあります。
ごく一般的な取引の中で、消費税を含まないものの一例を挙げると、例えば、利息、社内人件費(外部人件費=外注・業務委託費用は消費税含む)、保険、居住用物件の家賃(事務所物件は消費税含む)、行政サービスの対価、固定資産税など○○税と付くもの、国際電話も含みません。土地など価値が消費しないものについも消費税は含まれません。
ここで質問です。
105万円分の商品に対して、消費税分を値切って100万円で購入した場合には、消費税を含むでしょうか?それとも含まないでしょうか?はたまた、売り主側が免税事業者の場合にはどうでしょう?
理屈だけを考えれば答えは非常に簡単で、納税義務者側から見て、物やサービスの提供を受けたことには変わりありませんので、一方の事業者の意志で消費税分を値切ったつもりでも100万円に対して消費税を含んだものとして考えますし、相手が免税事業者であろうがなかろうが消費税を含めて考えます。
消費税における節税
- 諸条件によって納める義務のある人と無い人がいる
- 物やサービスによって消費税を含むものと含まないものとがある
支出する経費から見れば支払い総額自体は変わらないわけですから、消費税の節税スキームを考えた場合に誰もが上記2点の違いを利用することに行き着きます。
中には、誰もが思いつくような節税スキームであっても何ら問題とはならないものもあれば、理論理屈の上では問題がなくても実務運用上に問題があり後日修正の対象となるものもあります。
近年消費税の大型脱税案件として、人材派遣会社を迂回したスキームの摘発が新聞紙上でも見受けられます。これは、社内人件費は消費税を含まないが、個人事業主や別会社による外注費とすれば消費税を含むことから、その分納める消費税を減らすことが可能となるからです。
理論理屈の上では問題ありませんが、組織全体の実務運用上から見るとどうでしょうか?税務当局には同族会社の行為計算の否認規定があります。極論を言えば、税務当局には同族会社の経理処理は一切認めないとすることも可能です。そして日本企業の大半は同族会社です。
この場合、実務運用上に問題がないのかどうか、第3者から見ても正当かつ妥当な取引であるかどうかが判断の分かれ目となりますので、細谷智康税理士事務所にご相談を頂ければと存じます。
